相続に必要な処理は短期間で
相続に必要な処理は短期間で
基本的に、相続の処理は自動的に行われるものではありませんので、故人がいた場合にはそれに合わせて速やかに行う必要があります。
まず、死亡届の提出を7日以内に行わなくてはいけません。そして、3ヶ月以内に葬儀を行って金融機関などへの連絡を済ませる必要があります。
当然ですが、遺言書の確認は相続人の調査などもこの時期に行う必要がありますので注意が必要です。
さらに、10ヶ月以内に必要なものとして最重要なのが、遺産分割協議書の作成です。この時期には、相続税の申告と納付手続きもしなくてはいけませんので、客観的にも遺産が継承されたのだという処理を行わなくてはいけません。
遺産分割協議書は、権利者の同意が必ず必要になりますので、同意を得た段階で弁護士などに相談をして法律的にも効果のあるものとして作っておく必要があります。
また、時効にも気を付けておくことです。相続には民法の時効規定が適用されますので、何の手続きもしないと権利そのものが消滅します。
相続の比率は遺族間の合意を条件に自由に決めることができる
親族の誰かが亡くなると、のこされた親族で生前所有していた財産の取り扱いを決定することになりますが、このとき各相続人が取得する財産の比率は、相続人全員が合意することを条件に自由に決めることができます。
親族が死亡したことを知ったら、まずはその人が遺言を残していないかどうかを確認します。
このとき、のこしていた場合はその内容にしたがって財産分与をするかどうかを話し合って決定することができます。遺言通りに相続をしなければならないのではないかと考える人は多いですが、決してそのようなことはありません。
また、遺言をしたがわずに相続をすることにした場合は財産分与の方法について、遺産分割協議で比率を決めるか、法律で定められた基準にしたがって分割するかのいずれかを選ぶことができます。
例えば、配偶者と子がいる人が亡くなった場合、法律の基準による財産の取得割合は配偶者が2分の1、子が全員合わせて2分の1ですが、親族全員の合意があればこの通りにしなくても問題はありません。